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YOL VOICE interview
- 2008/09/26(Fri) -
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――本作の出演の動機はなんですか?

「蜷川幸雄監督の世界観を体験したかった、それが一番の理由です。
蜷川監督と最初のオーディションでお会いした時は、積極的に話をして僕を外側から見る
というより、遠くのほうから僕の内側を見ている、という感覚を受けました」


――実際に、蜷川監督と一緒にお仕事されていかがでしたか?

「最初と最後で印象が変わるということはありませんでしたが、クランクインの前に
『演出とは全く違う、映画を撮影するということはプレッシャーだし怖い』というお話をされたん
ですよね。蜷川監督は『何でも来い』『何でも向かってやる』と思える強いハートの持ち主だ
という印象を勝手に抱いていたので、とても意外でした。役者にもナーバスな部分をちゃんと
曝け出して現場に向かっているところに、蜷川幸雄という一人の人間の器の大きさを
実感しました」


――ルイ役の吉高由里子さん、アマ役の高良健吾さんとの共演の感想は?

「吉高はとてもナチュラルな女性だという印象です。自分の感情を瞬時に、
そして自然に表現できているなぁと感じました。逆に高良くんは、表情に出るくらい演技に悩む
タイプで、よく葛藤していましたね。僕もどちらかといえば悩んでしまう方なんですけど、
彼は僕以上に繊細なハートを持っていると思います(笑)」


――ピアスや刺青などに心酔する若者の世界に、どんな印象を抱かれましたか?

「確かにこの作品には強烈な描写が多いですが、ごくごく普通の話だと思ったのが
第一印象です。主人公のルイをはじめ、アマにしてもシバにしても現代を
よく表しているのではないでしょうか」


――シバはどのような人物だと分析していますか?

「シバは見た目が過激だけど、彼の内面は決して特別なものではなく、人間の<闇の部分>
を広げただけに過ぎない。ハードコアな愛情表現しかできなかったり、
根底の部分を表に出さなかったり…そんな行動は、繊細さの裏返しのように感じる
んですよね。人間が持つデリケートな部分を集めた存在が、シバなんじゃないかな。
また、彼の洋服や刺青をすべてディレクションさせてもらえたので気持ちよく芝居をすること
ができました。それも、蜷川監督が『役者は自分が一番気持ちいい状態で演じるべきだ』
と仰ってくれたおかげです」


――ファッション雑誌のモデルやデザイナーとしての活躍は、今回の役柄にも活かされましたか?

「そうですね、自然とそのキャリアも活かされたと思います。モデルが服を見せる筋肉の使い方
というのは、演技で動かす使い方とはまた違うんですよ。たとえば、台詞が全くない動きや、
芝居ではなく空気でみせる動きを求められることもあるので、そこでモデルとして培った立ち振る
舞いが活かされていると思います」


――吉高さんは『蛇にピアス』を一言で表すと「再生」と答えていましたが、ARATAさんにとっては?

「<破壊>ですね。
吉高の<再生>に対して僕が受けた印象ですが、中心となる3人の役者は、
今まで自分がやってきたことを破壊するような役柄ですし。それはある意味挑戦でもあって、
その挑戦は<破壊>と表裏一体だと思います。一回、自分のやってきたものを崩さないと、
自分としても役者としてもぶつかっていけなかったですね。自分の感覚を全部壊してもいいと
思えるくらいの作品に出会えたことは本当に嬉しいです」



Yomiuri On Line VOICE → ここ

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